やっぱりがんになっちゃった:乳がんの手術を受けたBさんの語りから(4)

4.来年はもういないかもしれない

 

 (夢かなと思いたい)けど、やっぱり現実なんだってことを認めなくちゃいけないじゃないですか。そしたらだんだん一人の時間だったらすごく怖かったんですよね、この一週間。特にね、二つあるって言ったからちょっとまずいかなと思って。来年はもうないかもしれないなとかね、勝手に思っちゃって。いやー今年で最後の年越しかもしれないな、一人かよとか思ってちょっと思いましたね。

 

 ちょっとお母さんから1回電話かかってきて、もう泣いているから出られないんですよ。能天気なんですよ、むこうも。Aちゃん元気かいとか、年越し一人にしてごめんねとかいっているけど、能天気すぎて出られないんですね。で、言えないじゃないですか、能天気にみんなで楽しくやっているのに実はがんでって言えないし、もういいやとか思って、そこら辺はもうしゃーないわって。もうお母さんにいうのよそうとか思って。高齢なんでね。別に知らなくてもL市とM町の方に住んでいるので知らないなら知らない方がいいと思ったんで、言わないでいいよとは言っといたんですよね。

 

 

(5)へつづく。